第1話
お正月
今日は正月である。
人々は神社などに繰り出して、初詣を楽しんでいた・・・。
宇宙世紀になってすでに久しいが、人々は正月になると地球の大地に帰っていく。それはスペースシャトルの帰省ラッシュと呼ばれて宇宙港がいっぱいになる程だった。

「さぁ、エントリーはこちらですよ!」
「セシリー、僕は君の優勝にお年玉を全額かけたんだぞ!」
「賭の対象になるなら、こんなの着ないわ!」

「ばっかじゃないの!なんでアタシがこんな服を着てステージに上がらなきゃいけないわけ!?」
「でもアスカ、学校からエントリーされちゃってるんだからしょうがないよ・・・」

2箇所同時に同じような言い争いがあったので、お互い振り返った。

「大体お正月フェスティバル巫女衣装美女コンテストなんて、考えた奴ばっかじゃないの!?」

そう、ここではお正月の人出を利用して、各学校の代表の選りすぐりの美少女が集められ、それに巫女のカッコウをさせて楽しむコンテストが開かれていた、。

「だって、優勝賞品は結構すごいよ。なんと、新型のガンダムがあたるんだって。すごいよね」

「だからアンタは馬鹿シンジって呼ばれるのよ!そんなものもらってどうしろっての!」

「・・・ご、ごめんよ」

「まぁまぁ、そっちの男の子も悪気があった訳じゃないみたいだし・・・」とセシリーが割って入った。「それにこっちのシーブックもそうだけど、男ってそういうものに憧れるのよ。巨大ロボットに乗りたいなんて、ホントに子供っぽいわねぇ・・・」

「俺はガンダムなんかどうでもいいさ。ただ、賭のことがあって・・」

「まぁ、嘘ばっかり。ガンダムって聞いたときのあなたって、目がキラキラしていたわ」

「巨大ロボットが子供っぽくて悪かったわね・・・」アスカはぶつぶつとつぶやいた。

「え?何かいった?」

「なんでもないわ!行きましょ、馬鹿シンジ!」
「う、うん・・・。あ、すみません、それじゃあ」

アスカとシンジはステージの楽屋の方に去っていった。見ると、あちこちに巫女のかっこうした少女達が集まっている。

「さぁ、セシリー、君もエントリーを済ませてくれ」

「しょうがない人。わかりました。じゃああきらめていってくるわ。もうこんなカッコウに着替えちゃってるんだし、しょうがないわ・・・・・・」
とセシリーは会場の方に行った。

第2話
巫女
「あれ、なんだぁ、カミーユさんも来てたの?」
「ジュドーじゃないか。お前もここへ来てたのか」
「こいつらが祭りを見たいっていうもんでつれてきたんだよ。カミーユさんは?」
「うん、ファとフォウがコンテストに出てるんでね」
「ええ!?巫女のかっこうをして!?」
「そうなんだ。ファは今看護学校の生徒だし、フォウは研究所から救い出して普通の学校に通っている。どっちも学校推薦でね」
「へー。じゃあロザミィさんは?」
「ロザミィは年齢や学年がわからないからなぁ・・・・学校にいってないんだよ」
「なるほどね。じゃあお前達もエントリーしてやればよかったな」
とジュドーはつれてきたプル、プルツー、リィナに言った。
「おにいちゃん、コンテストには高校生以上しか出れないのよ」
リィナは言った。



「アンタ馬鹿ぁ!?なんで今更アタシが出場取り消しなの!?セキニンシャ出てきなさいよ」

「で、ですが、出場資格は高校生以上で・・・14歳の方は出れない決まりなんですよ」

「ふん、アタシはもう大学卒業してるのよ。日本の学校には暇つぶしにいってるだけだわ!今回も大学枠からの推薦なのに!」

「いや、規則は規則でして・・・」

「もういいわ!帰りましょうシンジ!なによ、こんなコンテストブッ潰れてしまえばいいんだわ!」

「う、うん、わかったよ・・・」とアスカのいいなりについていくシンジ。




「さあ、今年の新春フェスティバル巫女コンテストのグランプリの発表です!」

しーん・・・

「優勝は!」
ズガーーーン!!!!

そこに何故か巨大なMSが落下してきた。連邦軍の護衛用MSだ。
「うわっ!?」
建物が崩れてバラバラと瓦礫が落下してくる!

「なんだと、このご時世に敵だって!?」
シーブックは本能的に上空を見上げた。すると、空中から異形の怪物が飛び回り、連邦のMSを片っ端から撃墜しているのが見える。
「やってしまえギャオ!ガルラ!」
いつのまにかステージにいた司会者の男が、怪しい衣装を纏っており、そのまわりにはこれまた怪しい兵士達がわらわらと現れていた。

「わしはこの国の正統なる支配者、邪魔大王国の将軍イキマじゃ。この度、我が邪魔大王国女王ヒミカ様のおめいじにより、銅鐸に祈りを捧げる巫女を集めに参ったぞ!」
と邪魔大王国のイキマはマイクで宣言した。しかし、大騒ぎの中人々は逃げまとっており、誰も話を聞いてはいなかったが。

すると、上空から巨大な幻魔要塞ヤマタノオロチが降下してきた。
「おおイキマ、お前にしてはなかなかの首尾ではないか」
「さぁ。ぐずぐずせずに巫女達を引っ捕らえよ」
邪魔大王国の三幹部のアマソ、ミマシがヤマタノオロチから出てきて雑魚兵士に命じた。

「くそぅ、なんなんだよお前達は!!」
シーブックがセシリーを助けに入ろうとしたが、兵士達がわらわらとシーブックを取り囲んだ。
「シーブック、危ない!」セシリーがそれを見て叫んだが「ええい、貴様は巫女としてヒミカ様のお祈りの生け贄になるのじゃ!」と化け物のような外見のミマシに連れ去られていった。

第3話
邪魔大王国
「カミーユさん、ガンダムは!?」とジュドーが聞いた。
「そんなの持ってきてるわけがないだろう。」
「ジュドー!巫女さん達、さらわれちゃうよ!!」
「お兄ちゃん、ファさんとかが連れて行かれてる!」

プルやリィナが逃げながらステージを指さした。
「なんだって、よし、来いジュドー!」
「わかった!リィナ、プルとプルツーをつれて避難するんだ!」

二人が駆けつける頃、すでに三幹部は巫女達をさらって幻魔要塞に収容していた。カミーユは空手の技で邪魔大王国の兵士をぶちのめして、シーブックを救い出した。

「大丈夫か、君!」

「く、くそ・・・セシリーがさらわれた・・・」

「ファやフォウもさらわれたんだ。何とか助け出さないと・・・」
「でもカミーユさん、あいつらスゲェ奴らだ。連邦の小型MSじゃ歯が立たないみたいだし・・・」
「よし、こうなったらあのコンテストの優勝商品だったMSを使うんだよ!」
「よっしゃ!そういうのは俺にまかせてよカミーユさん。アンタ、シーブックさんとかいったっけ?ついてきてくれよ!」

「わ・・・わかった・・・・。」



「よし、ここのコードをこうすれば・・・」ジュドーが細工をすると倉庫のシャッターが開いた。しかし、その中に入っていたのは・・・。

「なんだよこりゃ!ガンダムじゃない、ガンタンクじゃないかよ!」
「くそー騙された。コンテスト自体インチキだったのか・・・」
「なんて卑劣な奴らだ」
「こんな旧式であいつらが倒せるか・・・?」
「まぁ、いっちょやったりましょう!」
二人はガンタンクのハッチを開け乗り込んだ。


「おーい、カミーユさん、こんなのがあったけど・・・」
ジュドーが戻ってくるとカミーユは「元旦だけにガンタンクなのか・・・?」と呆然としてつぶやいた。
「乗って下さい。いきますよー!」
「よし、照準はまかせろ」

二人は意気投合して、ステージの邪魔大王国兵士に肩の主砲とボップミサイルをお見舞いした。「みたか、邪魔大兵士全滅だ!」

「おっ、要塞が逃げるぞ、120ミリキャノンで頼みますよ!」
「わかった。おちろぉーーーーーっ!!!」

しかし幻魔要塞ヤマタノオロチはガンタンクのキャノン砲でも傷一つつかないで上空に飛び上がった。しかも要塞から竜の首が出てきて、地上を火炎で燃やし尽くした。そしてハニワ幻人ギャオ、ガルラが飛び回ってMSや建物を攻撃する。しかもガンタンクに狙いを付けたらしく、急降下してきた!

「カミーユさん、怪物が!」
「回避しろ!」
「こんなタンクで無理だよ!」

バババババ!
風のように飛行してきた何者かが、ハニワ幻人を攻撃したので急降下途中の二体のハニワ幻人は体勢を変えたのでガンタンクは助かった。

「あれは、ビックシューターとか言う支援戦闘機・・・」
「なにぃ、知ってるのかシーブック?」カミーユは驚いて聞いた。
「確か地球の考古学の権威司馬遷次郎博士が開発したとか」
「考古学の博士が何故戦闘機の開発をしてるんだ?」
「そんなこと・・・俺が知るわけないでしょう」

とりあえずビッグシューターは連邦のMSよりは役に立つらしく、ハニワ幻人の攻撃を軽やかに避けて攻撃を加えていった。

「なんなんだあのヘビーガン共、なんの役にも立たないじゃないか」

「くそー、こうなったらジュドー、お前達はコアブロックで脱出して、連邦の基地に行って救援を求めるんだ。このままガンタンクで戦っていてもやられるのを待つだけだ!」

「えっ、カミーユさんは!?」

「俺は残って援護をする。このガンタンクは上半身だけで固定砲台にもなるんだ」

「それじゃあカミーユさんが・・・」
「いいから行くんだ!」
「す、すまない、カミーユさん!俺、すぐに助けを呼んでくるからね!」
「頼むぞ、よし、上半身パーツ上昇」

カミーユはガンタンクを分離して上半身だけを地上に降ろした。下半身部分からはコアブロックが射出してジュドーとシーブックがコアファイターで脱出した。そこに二体の翼を持ったハニワ幻人、ギャオとガルラが群がったが、ガンタンクの支援砲撃でコアファイターをあきらめ、今度は動きの取れなくなったガンタンクを狙おうとしてきた。
第4話
鋼鉄ジーグ
ガルラの鋼鉄の翼がとうとうガンタンクの主砲を切り落としてしまったので、カミーユはボップミサイルを連射して弾幕をはった。しかしすぐに弾切れとなってしまった。

「万事休すか・・・」

そこへ「ミサイル、発射ー!」とビッグシューターが攻撃を仕掛けた。カミーユは何とか連絡を取ろうと、通信機を合わせ、必死で呼びかけるのでした。

「ビッグシューター、応答せよ!こちらガンタンク搭乗者カミーユ・ビダン!」

「こちら、ビッグシューターの卯月美和です。カミーユさん、今ジーグが到着します。それまで頑張って!」

「なんです?ジーグ!?」

「来たわ!」

その時、バイクに乗ってやって来た青年がそのまま宙に飛び上がると、両手の拳を打ち付けて空中で回転した。「チェンジサイボーグ!鋼鉄ジーグ!!!!」

「今よ、ジーグパーツ、シュート!」

空中に舞い上がった青年が、ロボットの頭部に変化していくと、ビッグシューターから発射されたいくつかのパーツが磁石の力でみるみるうちに合体して巨大なロボットに合体した!

「またせたぜミッチ。さあ来い邪魔大王国!鋼鉄ジーグが相手だせ!」

(あ、あの声はアムロ・・・さんなのか・・・?いや、しかしこの感じ・・・アムロさんじゃない・・・)
カミーユは敏感に感じ取っていた。

「うおー!ナックルボンバー!」両腕をクロスさせて放つナックルボンバーを空を飛び回るハニワ幻人達にお見舞いすると、先ほどのヤマタノオロチが召喚したハニワ幻人どもがわらわらと沸いて出た。

「出たな!そりゃ、ジーグブリーカー!死ねぇ!」出たばかりのルゴンの投げヤリをかわしたジーグはマグネットパワーで吸い付けたルゴンの胴体を締め付けて木っ端微塵にしてしまった。

(この人からはアムロさんのような知的なインテリジェンスは感じられない・・・)カミーユは思った。

「さぁ、どんどん来い!ミッチ、ジーグバズーカだ!」

「わかったわ宙さん、ジーグバズーカ、セットアップ、シュート!」

「こいつを喰らえ!ハーッ!」バズーカを連射して地上のハニワ幻人を殲滅した。しかしそれは囮であり、空中から急降下してきたガルラにバズーカを破壊されてしまった。

「チィ、ちょこざいなまねをしやがるぜ。ミッチ、ジーグバックラーだ!」

「はいっ!ジーグバックラーセットアップ!シュート!」

ジーグの両腕に回転する盾のような武器がセットアップされた。「特訓に次ぐ特訓でこいつを使えるようになったんだ。行くぜ!」

ジーグは強烈なスピンをするジーグバックラーで敵の攻撃を防ぐと同時にバックラーをシュートした。ガルラはバックラーをくらって八つ裂きになった!

「鋼鉄ジーグ・・・なんてすごいロボットなんだ・・・」カミーユが唖然としてみていると、もう一体のハニワ幻人ギャオが幻惑光線でビックシューターを、幻惑して、脚で捕獲してしまっていた。巨大な鳥にそっくりのギャオは火の玉を吐いて地上のジーグを爆撃したのでジーグは脚を負傷した。

「ミッチ!くそっ、父さん、どうしたらいいんだ!」
『宙、今パーンサロイドを射出してやろう。それまで頑張るんだ』
「わかりました父さん!」

宙の脳内でマシンファザーとなった司馬遷次郎の声が響いた。
ギャオはビッグシューターをジーグにぶつけて相打ちにさせようと急降下してくる。
第5話
ホワイトベース隊
「カミーユさん、待たせたぜ!」とジュドーの通信が来た。
そこにΖガンダムに乗ったジュドー、そして新型のテスト機、ガンダムF91のシーブックが駆けつけた。

「カミーユ、そこにいるのはカミーユ・ビダンなのか!?こちらホワイトベース艦長、ブライト=ノアだ。聞こえたらすぐに着艦せよ!」

「ブライト艦長!?わかりました。甲板を開けておいてください!」

すぐにジェット噴射で空中に飛び上がったガンタンクの上半身は、上空まで接近したホワイトベースに収納された。

「久しぶりだなカミーユ・・・」

「ブライト艦長!一体あなたが何故こんなところに?しかもΖや新型まで」

「うむ、新型ガンダムF91のテストの為極東基地に来ていたのだが、邪魔大王国出現のスクランブルでこちらに来たのだ。途中で偶然ジュドーを収容してな。しかしジーグがいるからには安心だろう」

「あのジーグって言うのは・・・」

「あれは邪魔大王国の研究をされていた司馬博士が開発したマグネットパワーを応用したスーパーロボットらしい。詳細は不明だがなかなかの戦力と聞いている」

「それよりも艦長、ファやフォウ達がさらわれて・・・!」
「それも報告を受けているが、例の移動要塞を取り逃したという報告だ。その後を追って特務機関ネルフの汎用人型兵器エヴァンゲリオンが緊急出撃したらしいが・・・」

「使徒でもないのにエヴァンゲリオンが?邪魔大王国・・・ただの敵じゃなさそうですね」

「そうだ。何か古来より伝わった銅鐸の秘密を解き明かし、恐怖の帝王を召喚する為、巫女となる女達を集めていると言うことだ。今日は各地で同じような事件が多発している・・・」



「こちらジュドー!うわっ、スゲェ奴だぜこのハニワ幻人とか言う敵は・・・」

「なめるなぁーーーーっ!」
シーブックはビームを連射してギャオの翼を打ち抜いた。

「あれは・・・シーブック!?彼は何故ああも簡単に新型を操っているのです?」

「・・・あの子の母親が新型のコンピュータを設計したらしい。しかし、お前も感じたかも知れないが、彼には強いニュータイプの素質を感じる」

「それは・・・感じました。しかし全くの素人が・・・」

「カミーユ、お前やジュドーだってそうだっただろう?」とブライトは笑った。

その時ホワイトベースのすぐそばをかすめるように何か非常に素早いものが走り去っていった。それは横にジェットのついた白馬の形のロボットであった!

「なんだと・・・?馬!?」
ブライトやカミーユはビックリした。
「馬がなんで!?」

「来たか、パーンサロイド!」ジーグは白馬のパーツパーンサロイドにシュートインして半人半馬の姿になると、天空を駆け上っていった。

「パーンサロイド、ミサイル!」

ギャオはミサイルを避けると今度はシーブックのF91にミサイルを出した。
シーブックは回避すると「逃げ回れば・・死にはしない」とつぶやき、バルカンで牽制し「うおぉぉぉぉ!」と接近した敵にビームサーベルで切る付けた。

「やれるのかF91!?」ジュドーが声をかけるとシーブックは「なんとか・・・」と答えた。

「こいつ、落ちろ!」ジュドーがウェーブライダーで突撃しながらビームを連射してギャオは落下していく。パーンサロイドに合体したジーグは槍を手にとってそれを追って急降下した。

「邪魔大王国のハニワ幻人、死ねーーーー!!!」

ジーグランサーでギャオを貫くと大爆発を起こした。

「そのスーパーロボットに乗ってるパイロット、アンタは誰なんだい?」

「パイロット?へっ冗談じゃねぇ。俺は司馬宙。いや、俺がジーグだ!」

ジーグはそういって去っていった。

後編に続く!

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